また今度

やる気だそうったってそうはいかない

消費生活センター利用のすゝめ

最近、人生で初めて「消費生活センター」というところに行った。
本当に行ってよかった・・・という話。

■経緯
1か月ほど前に引っ越しの際に荷物を整理していたら
3年前に届いたと思われるU社からの未開封の圧着ハガキを見つけた。

3年ほど前、1人暮らしをするため会社近くにアパートを借りていた。
契約時にそこの賃貸ではインターネットプロバイダが固定であると説明され、
特に嫌ではなかったので承諾する。
インターネット開通後、携帯にセールスの電話が次々かかってくる。
その中の一つがU社の映像配信サービスだった。
当時契約についてははっきりと断ったが、
「今6か月無料のキャンペーンしてるんです。キャンペーンで使ってもらえるIDとパスワード書いたハガキだけおくらせてくれませんか?」って言われて、
「届くだけならいいっすよ。」と回答した覚えがある。
そして本当に届いたハガキを届いただけにしていた。
私ははっきりと断ったし、契約書を書いた覚えもハンコをついた覚えもない。
そんな書類の控えもない。
契約したつもりなど毛頭ないため、「念のため」ハガキは持っておこうぐらいで放置していたのだ。

ところが、もう3年前か~(´∀`*)ぐらいの気持ちで思って開けてみると、
ランダムに割り振られたと思われるIDとパスワードの他に、「ご契約日」、「月額」、「初期登録料」などの不吉な文言が並んでいた。

この時点でかなりの量の脂汗がにじんできていた。
化粧をしていたなら一瞬で流れたと思うほど。滝のような油。少しは痩せたかしら。
勇気を出して書いてあるIDでログインすると、請求履歴的なページにばっちり3年分の料金請求の記録が残っていた。
契約した覚えがないため当然ながら利用履歴も何もない。

あんな電話一本で契約なんておかしいんじゃないか、
3年も払ったら一体いくらなんだ・・・・、等
様々な気持ちと共に脂汗は完全に滴となってしたたり落ちていった。
1か月分は大した金額ではないが、3年となると相当である。
(計算したら7万ぐらい。7万て・・・何でも買えるわ・・・。)

高すぎる勉強代だわとも思ったが、やっぱり7万は納得できない!といろいろ調べてみたところ、
U社、めちゃくちゃ評判悪い・・・。
消費者たちのブチ切れブログがたくさん見つかった。
さらに、過去にいろいろやらかして行政指導うけてるのね。
悔しいことに私が契約させられてた日は行政指導の前年だった。
ますます納得できない。
そして、とあるブログで「消費生活センターいって返してもらえた」という記事を発見。
さらにちょうどいいタイミングで、「(引っ越しのためNTT解約したから)NTT経由での料金請求ができなくなった、よってこれで振り込め」という払込票が届いたため不満が爆発。
今回のセンター初利用に至った。


■私の訴求ポイント
・電話で「ハガキだけ送ってもいいか」と聞かれたので「良い」と答えたがそれが契約になるのか?
 ハガキを送る=契約と脳内変換できる人間っているの?
・無料期間終了後に契約解除ではなく料金がかかってくることを説明しないのは悪質

自分では至極全うな意見だと思った。
しかし、電話での会話内容を証明できないこと、ハガキを3年も放置していたこと、
NTTからの請求内容を疑わなかったこと等、私も悪いと言われれば悪いのかな・・・と思った。
ハガキには超わかりにくい表現ではあったが「放置してても翌月末からサービス開始ってことになりまぁす★」って書いてあったし・・・。
それでも、「そういうの無理よ」でも何でもいいから、詳しい人に話して納得させてほしかった。
黙って払うのではなく「消費生活センターで相談したけどダメだった(仕方ない事案、勉強になった)」という実績が欲しかった。
 

■センターにて
上記を説明したところ、私から記憶を引き出すためかいろいろ質問された。
かるところは答えたが、何しろ3年前の数分の電話しか接触がないためあまり答えられるものがない。
そして証拠があるものはやはり少ない。
返金をしてほしいがこういう状況なので自分でも難しいとは思っていると伝えると、
相談員さんは確かに難しいと同意しながらも「でも、とりあえず問い合わせてみましょう。まず契約の確認からだね。」と対応してくれた。
この時点ですでに嬉しかった。


■相談員さんの力
強かった。自分で電話してたら多分あんなにきちんと説明できずに、相手によっては丸め込まれた可能性あるな・・・。
まず説明が簡潔かつ明確でわかりやすい。
話聞きながら「そう!それ!!」って何度も思った。
そして私の気持ちでしかなかった部分をちゃんと武器になる言葉にして伝えてくれた。

「契約書とかはないんですよね?」
「ご本人としては契約している認識は全くないんです。だからそちらでも確認していただけると思いますが、一回も利用してないんです。」
「届いたハガキには~~と書いてますけども、あ、ちゃんと読み込めばですよ?」
「上と相談します。」に対しても「わかりました、ちなみにどのくらいかかります?10分?わかりました。」と折り返しの念押し。

もう本当、それ!って感じだった。
普段なら仕事等でこのくらいの問答はやるけども、個人的にこういう状況になると動揺するし
相手はこんな電話ぐらい受けなれてるだろうからね・・・・。
やっぱり頼ってよかった。

最後電話を切る前にも「電話だけでの契約っていうのはこういう問題になりますから気をつけてください。」ってもう一本刺してくれた。
そうよね、だって2年前にこの辺の事情で行政指導受けたんだもんね。言われて当然。


■結果
全額返金されることになった。
証拠とかないし返ってくるなんて思ってなかったから思わず「えっ!?」って言っちゃった。
「ありがとうございます、まさか返ってくるとは・・・」というと相談員さんも
「私もです。こんなすんなりいけるとは。」って笑ってました。

私にも悪いところはあったが、最初から何も確認していなかったわけじゃない。
最初の数か月はちゃんとカードの請求確認してた。
ただ、最初の7か月がキャンペーンにて無料だったためNTT+プロバイダ料金しか請求されなかったことも発覚しにくくなった原因の一つかも。
新生活が落ち着いてあまり詳細に確認しなくなった時期に急に請求が開始された感じ。
穿った見方かもしれないがそれを狙われてたんじゃ・・・って思ってしまう。
まぁ、私がだらしないんだが。

■相談員さんより
・きっとこういう電話多いんだと思う。だからすんなり返金されたのかな。
・今回はうまくいったけど、インターネット関係の契約は書類やモノが存在しないことが多いから気をつけて
・なんか届いたらちゃんと見なさい

完全におっしゃる通り。
特に下2点は本日の教訓だなと思った。


■思ったこと
相手の窓口だった人からは「ご心配をおかけして申し訳ありません。営業部門に代わりまして私からお詫び申し上げます。」と言われたが、
この人は悪くないんだよなあと思うと「はい」としか言えなかった。(多分これは相手の思う壺だが)
だからと言って営業だけが悪いかというと微妙だよなぁ。
会社の締め付けがやばかったのかもしれんし。
こんな詐欺まがいなことやらかして平気な人間があふれてるとは思いたくない。

それか、作業分担が罪の意識を薄れさせているのか。
なんかワイドショーとかでさ、振り込め詐欺?の出し子とかオレオレ詐欺の受け子とかはお金運ぶだけだから
バイト感覚で罪の意識がないみたいなこと言われてるやん?
それと同じで、営業部門はハガキを送らせてもらってるだけ、契約管理部門は届いた情報を契約情報として管理するだけ、
請求部門は届いた利用履歴に基づいて請求するだけ、
「他の人の仕事は知らないけど、私がやってることはそんなに悪くないよね?」って思っちゃってるとか。
それが全部つながると消費者からは詐欺に見えちゃうっていうね。
まぁ、見えるっていうか詐欺だと思うわ。
だってハガキ着た時点でクーリングオフとか書いてあるが、ハガキ着た時点で一旦は契約されてるからな。
クーリングオフできればいいってもんじゃないでしょ。
それがまかり通るならクーリングオフさせないようにすればなんでも成立しちゃうし。
あくまで緊急回避術なのであってそれ前提の契約の進行はやっぱりおかしい。


■まとめ
消費生活センターすごい(ちなみに、問い合わせに強いだけでなく私への対応も良かったです)
・余計なものはもらわない
・なんか届いたらすぐ見る
・営業電話は信用しない
・「最初は無料」はなんらかの罠の可能性あり